―精霊の祖の恋物語― 前編






そして、視線の方を見ると…



リヒトの母。

ソラーレが困った様子でいた。


「リヒト。また、届いたわよ?

 見合いの婚約の申し込みが。

 いつまで断ってるの?」

「いらん。まだ。」


不機嫌そうにして、

リヒトは即答した。


「ルミエールの言う通り、

 いつ会えるか分からないなら、

 …諦めなさい。


 本当に、将来が心配なの。

 リヒトの将来が。」


「分かってるから、黙っててくれ…。

 自分の部屋行く。」


リヒトは自分の部屋がある3階へ

階段を上がり、向かっていった。