そんな、面倒くさいところへ

いつものように通い、家に帰るという

生活を送っていた。


「アイツどこに行ったんだよ…。

 あんな顔して平気なわけ無いだろ…。

 馬鹿…リリー……。」


「それって、

 あんたが探している精霊の名前?

 あの、最悪な精霊とか言われてるさ。」


「うるさい。

 ていうか、その呼び名使うな。」


リリーの呼び方にイラつき、俺は睨んだ。


「はいはい。すいませんね。」


俺に睨まれたそいつは、多少苦笑いしてる。


そいつ。彼女は俺の姉貴。

シュテルネン・フォティゾ・ルミエール。

黒も混じった感じの銀髪に、緑色の瞳。


「黙ってろ。はぁ…。」


「もう行方の分からない精霊さんなんて

 忘れてしまえばいいじゃない?


 いつ会えるかわからないし、

 一生会えないかもしれないでしょ?


 それに…。」


姉はチラッとある方へ視線を送る。