―精霊の祖の恋物語― 前編





「なんで……一人で…。」


「いいんじゃよ。

 我は、ずっと生きておるんじゃよ?

 何年生きたか分からん程な?

 じゃから良い。

 
 これが我への試練かの……。」



「そんなこと言わないでよ。

 ……僕が話し相手して

 あげるから……。」


「ん?それはありがたいが…

 ダメじゃよ。」


「なんで…。」



「我は、駄目なんじゃよ。

 面白かったわい。


 お主と話ができて…

 いい思い出じゃな?」




「待って!!」


リヒトは手を伸ばして

腕を掴み止めようとしたが…




「ありがと…。リヒト君……。」




リリーは寂しそうな笑顔を見せて、

現れた光と共に消えた…。