―精霊の祖の恋物語― 前編





「どういう事?」


リヒトは顔を歪めた。リリーの発言に。


「簡単なことじゃよ。


 我が離れられなくなった場合…

 我がずっと傍にいて欲しいと思った場合…


 我はきっと…そ奴を呪う事になる。

 
 つまりは……生き続ける。


 死にたくても死ぬことができない。

 その鎖から抜け出すこともできん。


 化け物に孤独者になってしまうんじゃよ…。


 今の我みたいにの。


 “もう生きるのが疲れたわい”


 が我の口癖になっておる。


 誰か気に入った者を

 そうするかもしれんという恐怖。

 があるのじゃ。


 一度そうした奴もおった…。

 その時は先に逝かれたわい…。


 そ奴は…我が殺してしもうたわ。


 もうあんな思いはしたくないのじゃよ。」