―精霊の祖の恋物語― 前編





プクッと頬を膨らませて、

彼女は話し出した。


「だっての。秘密にされたのじゃぞ?

 分からないのじゃぞ?

 気になってしまうではないか!?」


「そんな気になることじゃないでしょ?」


「気になるのじゃ!!」


彼女は少し涙目になっている。



「そんなこと言ってもな…」


そんな彼女の様子に困ったリヒトには、

あるアイデアが浮かんだ。



「…あっ。じゃあさ…」


リヒトは、にやりと笑みを浮かべる。


その様子に危機感を持ったのか、

ビクッとなる、彼女。


「なっ、何なのじゃ?

 何を考えておるのじゃ!?」