―精霊の祖の恋物語― 前編





「リリー、お前の力よこせ……」


フラフラしながら漆黒の羽を使い

空中にいる。



「お主のような、

 ガキに渡すものなど無いわ。」


「ならば、お前の力奪ってやる。」


「やれるならやってみるが良い。

 お主の祖は我だという事を

 忘れたという愚か者めが。」



先程までの弱々しい喋り方でもなく、

絶世の美少女が喋るには少し違和感のある

古風の話し方をしていたが、

威厳や風格も備わったような喋り方だと

リヒトは思った。



彼女に向かって、奴は力を放つ。