私は、リヒト君の胸に顔を埋める。


「リリー?」


「リヒト君の傍は変な感じです。

 
 安心するけど…心臓がバクバクで…

 恥ずかしくなります。


 でも離れていこうとすると寂しく

 思うんです。」


私がそう言うと、

リヒト君は頭を優しく撫でてくれた。

安心する。落ち着きます。

でも、心音…バクバクです。


「俺もそうだよ。」


「えっ?」


「リリーの傍は緊張する。


 けれど…離れるのは嫌というか、

 手放すのだけは

 絶対にいけないと思ってる。


 リリーの傍にずっと居続けたいと

 俺は心に決めている。」


「リヒト君……。」


「だから、離れようとしても離れる気は

 ないからな?」