―精霊の祖の恋物語― 前編





「リヒト君。…ありがとう。

 ずっと…傍にいて…下さい。」


リヒトの頭を撫で撫でしながら、

リリーは言った。


するとリヒトは、

コクンとリリーの首元に顔を埋めながら

頷いた。


「じゃあ、もう朝日が上がってますから、

 家に帰りますか?リヒト君。」


リヒトはそのまま何故か動かない。


なんか様子が変だと思っていた

リリーにチクンと首元に痛みが走る。


「キャッ。リヒト君ッ。

 何をやっているんですかッ?」


「何って、俺の物って印

 つけさせてもらったんだよ。」


ニッと笑いながら言うリヒト。


「でも消えると思いま……ッ!!」


リリーが痛みがあった所に目を向けると…


視界ギリギリの所には、

赤い跡が残っていた。