リヒトは、微笑みながら私を見る。
ここで好きと言ったら
どうなるのだろうか?
私を唯一、普通の女性として
見てくれている彼が……。
そして、私の今まで抱えてきた思いを
受け止めてくれた…。
終いには、過去の話をしたとしても、
怯えることなど一切なく、
逆に私に対しての励ましの言葉。
心配してくれる彼。
リリーは絶対に
リヒトが欲しいと思ってしまう。
今の時点で、もう…そうなっている。
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リヒト君が、傍にいて欲しいと……。
でもッ、そうなるとリヒト君が…
人間として
いられなくなるかもしれない。
そんなの、嫌ッ。
さっきだって、特別な思いを抱いたら
リヒト君の前から消えるって心に決めたッ。
…だけど……。
一緒に……ずっと傍にいて欲しい。
どうすればいいですか……?

