言い終えると…

リリーは悲しそうな顔をする。


そんなリリーを、リヒトは抱き寄せた。


予想外だったリヒトの行動に

リリーはビクッとなる。


まさか…抱き寄せられるとは思わなかった。


“嫌われる”と思っていたからだ。



リリーが困惑していると…


次にリヒトはリリーにとって、

驚きの発言をする。


「辛かったんだな……。


 だから…初めてあった時。

 あんなに避けてたんだ…な…。


 俺を……人間を…。


 もうそんなに自分を追い詰めるな、

 抱え込むな。俺が傍にいる。


 俺は自分の身に起こった事は、

 そうなる定めだと決めているからな。


 俺はお前に対して、怯えることもない。

 俺が必要なときは、そうすればいい。」