それを知った彼はさらに暴れだしました。


それはそうですよね…。



自分が炎の中にいても

なんともないのですから。


自分がその炎をつくりだした

かもしれないから。

…いや、つくったから。



そして…彼は遂に私に助けを

求めてきました。


〝僕を…殺してくれ……〟と



彼のあんなに苦しそうな様子を

見ている自信がなかった。



私は…次の瞬間……。



─彼を…殺してしまった……。



消滅していく彼を見ながら、

初めて、会った時の事を思い出しました。