「何年生きたか忘れるほど生き続ける

 “化け物”というべき存在。

 イコール、私です。


 このような存在にしてしまう

 ところでした…。リヒト君を…。


 無意識で……」


「無意識…?」



「私の強い思いや欲望で

 自分の知らないうちに体が動いて、

 気が付くと…いつの間にか

 私の望んでいない事…


 本当は心の奥底で望んでいることだと

 思うんですけど…


 でもッ、自分の中でやってはいけないと

 心に決めていているんですッ。



 なのに……いつの間にか…やってしまう……

 気づいた時にはもう遅い…。


 一度そんなことをして…

 1人の人間に恨まれました。

 …いえ、違いました。


 …家族の方達からも…です。」


そうして……

リリーは話し始めた。


昔の悲しい出来事を……。