リヒトの言葉に目を見開いて固まるリリー。
そんなリリーの様子に焦って、
声をかけるリヒト。
「やっぱり、言わない方がよかったか…。」
やってしまったと頭を片手で抱え込むリヒト。
リリーは、
リヒトの空いている片方の腕を掴む。
いきなり自分の腕を掴まれて、
驚きながらも声をかけるリヒト。
「どうしたんだ?」
リヒトの声に反応して、
リリーはリヒトの腕から手を離し、
バッと離れると…
頭を下げて謝りだした。
「ごめんなさい…。」
「いきなり謝って、どうしたんだよ?」
リリーは今にも泣きそうな顔なのに
無理に笑って、返事をする。
「いえ、大丈夫です。
私…大丈夫ですから……。」

