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2人の間に無言が成り立つ。
暫くすると、リヒトが口を開いた。
「さっきリリーが聞いて来ただろ?
こんな世界でよかったと思った事は
何かって…。」
「はい。でもリヒト君が言いたく
ないのであれば……
言わなくてもいいですよ?」
「いや、本当は言わなくていいと
思ったけど…やっぱり言っておく。
言わないと後悔する予感が
何となくしたからな?」
「えっ…?」
リリーは“後悔”という言葉に反応した。
その反応に気づくことなく、
リヒトは話を続ける。
「俺がよかったと思ったことは…。
リリーとこうして話すことが
出来たってことだな…。」
そして、リリーの方を見つめる。

