「そう言ってくれるのはきっと…

 リヒト君だけです…。


 ありがとう……。


 私…リヒト君に会えて本当に

 よかったと思ってます。」



リリーはまた涙を流して、

リヒトを微笑みながら見つめた。


リヒトは微笑み返した。



すると…

リリーがふと何かを思い出した様子を

見せると、リヒトをまた見つめる。


それを不思議に思い、リヒトは聞いてみる。



「どうしたんだ…?」


「リヒト君の、この世界でよかったって

 思ったことって何だったんですか?」


「へッ!?」


リヒトは素っ頓狂な声を上げて、

口をポカンと開いて固まった。