―精霊の祖の恋物語― 前編





「君のおかげで、息子は大怪我をしないで

 済んだんだ。

 お礼を言わなければいけない。」


リリーは頬をほんのりと赤く染めて、

小さい声で言う。


「私が…

 リヒト君を助けたかったんです。


 そんなお礼を言われるほどの事は…。」



「いやいや、

 それに君が暴れている精霊を

 退治してくれなければ、

 確実に此処にいた人たちは、

 全滅だった。」


「そうですか…?沢山の人を…助けることが

 出来たのなら良かったです。」


ニッコリと微笑んでリリーは言った。