父さんは、 先程の能力者の人に治療を受けていた。 姉貴は、その姿を心配そうな顔で 見ている。 「父さん。大丈夫か?」 俺が声をかけると… 「あぁ。少し火傷をしただけだ。大丈夫だ。 お前は…怪我していないみたいだな。 安心したよ。」 父さんは 俺の方に笑った顔を向けて話しだした。 「あぁ。リリーに助けてもらった。」 「見ていたよ。リリーさん。 息子を助けてくれてありがとう。」 リリーはブンブンと首を横に振った。