「はぁ~今日は朝からついてないなぁ…」
全ての授業が終わり、放課後。
机に突っ伏して大きなため息。結局、カップラーメンは最後まで食べられなかったし、遅刻して先生に怒られちゃったし。おまけにカバン持ってくるの忘れてたんだよね。
「萌衣ってそういうところホント馬鹿よね。」
そう言って私の頭を小突いてきたのは親友の南沢明希(ナミサワアキ)だ。
「あ~き~!だって仕方ないじゃん、両手ふさがってたの!」
「カップラーメン置いてくれば良かったでしょ。」
「カップラーメンは私の魂、ソウルなの!」
「…呆れた。」
付き合ってられない、というみたいに片手で額を覆う明希。
明希は私と違ってとってもしっかりした女の子。美人さんなんだけど、なんていうかサバサバしてて、嫌みなところがない。剣道部でも期待の新人なんだって。
黒のショートヘアがよく似合うしっかり者の明希と、天パで黒よりちょっと茶髪よりのどんくさい私。
一見正反対に見える私たちだけど、実は小学校からの親友だったりする。
「ったく…そんなことばっかりしてたら、せっかくの特待生取り消されるよ?」
「それは困るよ!家計の危機!」
「じゃあこれからは気を付けることね。ホントに、カバン忘れてくるってどうなの…」
「あ!でも生徒手帳は持ってきたよ!ほら、ポケットの中に…ってあれ?」
パンパン、いくらポケットを叩いても今朝持ってきたはずの生徒手帳が出てこない。そりゃ、魔法のポケットじゃないんだし、結果は変わらないんだけど。
「おっかしいなぁ…確かに入れたはずなのに…」
首を傾げて、数瞬。
…もしかして。
「あの時落としちゃった…とか?」
「あの時?」
明希が怪訝そうに眉をしかめた時だった。
俄に、窓の外がざわついた。
全ての授業が終わり、放課後。
机に突っ伏して大きなため息。結局、カップラーメンは最後まで食べられなかったし、遅刻して先生に怒られちゃったし。おまけにカバン持ってくるの忘れてたんだよね。
「萌衣ってそういうところホント馬鹿よね。」
そう言って私の頭を小突いてきたのは親友の南沢明希(ナミサワアキ)だ。
「あ~き~!だって仕方ないじゃん、両手ふさがってたの!」
「カップラーメン置いてくれば良かったでしょ。」
「カップラーメンは私の魂、ソウルなの!」
「…呆れた。」
付き合ってられない、というみたいに片手で額を覆う明希。
明希は私と違ってとってもしっかりした女の子。美人さんなんだけど、なんていうかサバサバしてて、嫌みなところがない。剣道部でも期待の新人なんだって。
黒のショートヘアがよく似合うしっかり者の明希と、天パで黒よりちょっと茶髪よりのどんくさい私。
一見正反対に見える私たちだけど、実は小学校からの親友だったりする。
「ったく…そんなことばっかりしてたら、せっかくの特待生取り消されるよ?」
「それは困るよ!家計の危機!」
「じゃあこれからは気を付けることね。ホントに、カバン忘れてくるってどうなの…」
「あ!でも生徒手帳は持ってきたよ!ほら、ポケットの中に…ってあれ?」
パンパン、いくらポケットを叩いても今朝持ってきたはずの生徒手帳が出てこない。そりゃ、魔法のポケットじゃないんだし、結果は変わらないんだけど。
「おっかしいなぁ…確かに入れたはずなのに…」
首を傾げて、数瞬。
…もしかして。
「あの時落としちゃった…とか?」
「あの時?」
明希が怪訝そうに眉をしかめた時だった。
俄に、窓の外がざわついた。
