キミのバスケを守りたい




「…………っ」



「彼方くん!」



「「彼方っ!」」



鎮痛剤で収まっていた痛みが再び現れた。



その痛みに俺は唇を噛んで必死に耐える。



俺の目からは膝の痛みと諦めなければいけない悔しさから涙が溢れた。



こんな最後の最後で何で諦めなきゃいけないんだよ。



練習を積み重ねて来たって、



試合に出て勝って、



成績を残せないと何にも意味なんかねぇんだよ。



俺の世界は急に真っ暗になって、この時から何かを頑張っていたって



最後にこんな結果になるならもう何もやりたくないと思い始めたんだ。