キミのバスケを守りたい




明日は大会だし、もう今日は帰らないと。



これなら普通に明日もバスケできそうだし。



「それは良かった。鎮痛剤が効いてるようだな。



でも普通ここまで痛くなるほど、バスケやるもんじゃないよ。



バスケが大好きなのはそんな膝になるくらいだから分かるけどさ」



と医者はそう言って馬鹿にするかのように軽く笑う。



ーーガラッ!



「失礼します!あの、望月彼方の保護者ですけど、彼方は?」



とノックをすることを忘れてしまうくらい焦って入ってきた母さんと父さん。



「ちょうどいいタイミングでしたね。



彼方くんも今さっき目を覚ましましたし。



では彼方くんの足の状態についてご説明しますので、とりあえずそちらのイスにお座り下さい」



そう言われて丸イスに座った父さんと母さんは俺を見てホッとしたような表情をしている。