思いっきり声を出して喜びたいけど、それは望月くんもしてないから我慢だ。
おそるおそるレギュラーに選ばれなかった中田先輩の方を見てみると……。
「え……」
きっと悔しい表情をして怒ってると思ったのに
中田先輩は穏やかな表情をして、でも少し苦笑いをしていた。
もしかして……中田先輩も、望月くんのこと認めてくれた?
「はいはい、静かにしろ。
4番、パワーフォワード 飯島。
飯島は走力、器用さとやっぱり体格だな。センターと変えてみようかとも迷ったけど
お前はやっぱりそのプレーでの器用さを大事にしてパワーフォワードにした。
以上、今週末はこのスタメンで試合に勝っていく。
今回選ばれなかった奴らはしっかりスタメンのサポートをやってくれ。
お前たちにだってチャンスはあるんだからな!落ち込むんだったら人の何倍も努力しろ。
俺は努力する奴にはそれなりの評価をする。じゃあ練習に移れ!」
「「はい!」」
わたし達は相馬先生に礼をすると、コートに行ってアップを始めた。


