キミのバスケを守りたい




「準備できた奴から、先生のところに集合!」



と坂田先輩の声がかかった。



「「はい!」」



ボールを出したり、ゴールの準備をしたり、2階の窓を開けたりそれぞれ終わった部員達は



教官室の前に立っている相馬先生の前に集まる。



わたしと詩織もタイマーや給水の準備など一通り終わると部員達の後ろに立った。



目の前にいる相馬先生の手には二つに折られた白い紙を持っている。



きっとそれがスターティングメンバー表だ。



いつもなら部員達はみんなが集まるまで他愛ない話をしながら待っているのに今日は緊張しているようで何にも話さない。



そんな空気が漂う中、みんなの緊張が移ってきて関係ないわたしまで心臓の鼓動が速くなってきた気がした。



「よし!みんな集まったか?今週いよいよ冬の大会の予選が始まる。



よって、今日はスタメンを発表してそのメンバーを中心に実戦練習もやっていく」