「ならいい。コートの中に入ったら先輩も後輩も関係ないんだから
どんどん決めていくところはシュートしていけ!」
毎日自主練していたことを相馬が知ってくれていたことが嬉しかった。
俺の努力を認めてくれているようで、もっと頑張ろうって思えた。
「……はい!」
そうだ……。
ぎゅっと一度、俺は目を瞑った。
俺の目標は、中田先輩に勝って、スターティングメンバーに選ばれて
3年生の先輩たちと一緒に戦うこと。
大会も近い今、自分の膝に気にしている時間は1秒だって部活している間はないんだ。
中学の時の俺は、痛みを感じた時は全然アイシングもしないで、膝のことなんて成長痛だと決めつけて構いもしなかった。
あんな最後を迎えると知らなかったから頑張れたのかもしれないけど……
今の状態なら……俺はまだバスケができる。


