こわい、こわい。
もう耐えらんないよ。できるならこのまま気絶してしまいたいと思った瞬間だった。
最上階から下の階に降りて、次の教室の廊下を歩こうとした時……
いきなりわたしのほっぺたにヒヤっとした何かが当たった。
無意識に「キャ――!」と叫ぼうとしたら口を誰かの手で塞がれて
そのままグイっと引っ張られて、みんなはあたしに気付かずに歩いて行ってしまった。
え?!誰?いったい誰なの?
まさか本物のお化け?!
パニック状態のわたしはあらぬことまで考えてしまって、怖くて流していた涙もびっくりして止まってしまっていた。


