キミのバスケを守りたい



いつもは午後練習に行う試合形式が始まると夢中になって見てしまうのに



今日は肝試しが始まるまで後何時間か気になってそわそわしてしまう。



それは夕ごはんの買い出しにスーパーに行っても、調理室でごはんを作っていても。



せっかく作った夕ごはんのとんかつも全然喉を通らない。



終わった後の食休みの勉強の時間と筋トレの時間が終わらないでほしいと何度も心の中で言葉にする。



「るい、顔真っ青だよ?やっぱり坂田先輩に言おうよ!」



「……大丈夫だから」



本当はわたし一人で坂田先輩に言いに行こうと思ったけど、肝試しを楽しみにしている部員達を見たら



空気を悪くしてしまいそうでどうしても言いに行くことができなかった。



そして時間は刻々と過ぎて行って今日の練習が終わってしまった。