キミのバスケを守りたい



周りの部員達からは『いいね!』『やろうぜ!』という声が飛び交っている。



どうしよう、これじゃあ本当にやることになっちゃう。



でもこれは部員だけかな?もしかしたらマネージャーは誘われないかも。



そう思ったら少し気持ちがホッとしたんだけど、そんな悠長なこと考えていられたのも束の間。



「マネージャーの2人も強制参加な。男たちだけで学校歩き回ってもつまんねぇーし」



坂田先輩はわたしと詩織を見てそう言った。



「私たちも参加してもいいんですか!!」



「ちょっと詩織!」



わたしは必死になって詩織の右腕を掴んだ。



なんてこと言ってるの?!そんなこと言ったら……。



「当たり前だろ。こういうのは大勢でやらねぇとな。



おいみんな!絶対相馬の耳には入らねぇようにしろよ?



そうしないと明日のメニュー増やされっから」



坂田先輩は悪戯な笑みを浮かべながらそう言うと一番最初に体育館に入って行った。