キミのバスケを守りたい




ゴールに狙いを定めたスリーポイントラインから放ったシュートは……



ーーシュッ!



とリングを通って音を立てて、床に落ちた。



心の中でわたしは「ナイッシュ!」と呟きながら望月くんをみつめる。



「アイツ、さっきシャトルラン100こなしたってのに、疲れないのかよ!



てか、あんな張り切って次のメニューこなせんのか?」



「次の休憩時間だって全然目途がつかねぇのにな!」



ボールがダムダムと床につく音が聞こえた部員達は体育館の中を凝視しながら話している。



体育館の外から見ているみんなは“すげぇ!”と感嘆の声は上げてるだけだ。



「望月は都で一番強かった中学にいたって聞くけど、それだけじゃない。



アイツは本気でレギュラーを狙ってるんだよ。



俺たち3年が引退した後のレギュラーを狙ってるんじゃない。



アイツは今日相馬が言ってた、冬の大会のレギュラーを目指してる」