おなかすいてるならチョコあげる



告白の代わりに、お礼を言わせてね。


ほんとうは何度言ったって、足りないけど。



もう一度笑うと、西山くんは眉を寄せてつらそうに、小さく微笑み返してくれた。


私、この眼差しを、きっとずっと忘れない。



「....まだおなか、すいてる?」

「.....ああ」

「好きなだけ、食べてね」

「....ん」


じゃあね。


そう静かに言って、私は鞄を持つと、足早に教室を出ようとする。

だけど、直前で「神木」と声がした。


振り返ると、西山くんがまっすぐに私を見ていた。



「ありがとな」



....うん。

涙が出そうになるのを必死に堪えて、手を振った。