へらりと笑うと、目尻から涙がこぼれる。
おもむろに彼の手が伸びてきて、頬を伝う涙をすくった。
驚いて目を見開くと、そのまま目があう。
彼の顔は、かなしそうだった。
悔しそう、だった。
『神木』
西山くんの、声が好き。
言葉はぶっきらぼうだけど、実は親切なところが好き。
ちょっとわかりにくいけど、愛莉ちゃんを彼なりに頑張って大切にしてるところが好き。
....私と、いつも真正面から向き合ってくれるところが、大好き。
「....西山くん。いつも、私に話しかけてくれて、ありがとう」
気づいてたよ、私。
君はいつも、私が口を開く前に、『神木』って呼んでくれてたこと。
私が話しやすいように、会話してくれてたこと。



