おなかすいてるならチョコあげる



「.............」


白いリボン。

ワインレッドの四角い箱。


今、ふたりきりでおんなじ空間にいる。

彼のために、つくったもの。


....無理だよ。



私、渡せないよ。



ぎゅっと目を閉じて、見なかったフリをする。

残りのものを適当に入れて、鞄を閉めようとした。

....けど。



「....腹減った........ 」



呟かれた声が、私を止めた。

思わずそっちへ振り向くと、神木くんは私に気づいて、目が合う。



「...あー、わりぃ。気にすんな。独り言だから」

「.............」



鞄の上に置いた手が、震えた。