おなかすいてるならチョコあげる




......西山くんを見てたら、すぐにわかると思うけどな。



彼が、まだ片想いの途中にあること。

その関係を、変えようとしていること。


でもなかなか、上手くいってなさそうってこと。



....彼には、好きなひとがいる。


だけど渡したい。

チョコレート、渡したい。たべてほしい。

あのときみたいに、豪快に。

それだけで、いい。


フラれたって、それだけで、私はこの恋を終わらせてあげられる。


こんな機会じゃなきゃ、きっと私はいつまでも、想いを伝えられないまんまだ。


きっと西山くんは、容赦なくフッてくれるんだろうな。

ちょっと怖いけど、正直泣かない自信はないけど。


叶わないことは、はじめからわかってた。

だけど好きになった、私の責任。




「ねえ、聞いた?」


五時間目の終わりの休憩時間、トイレで女子たちが話をしていた。