レシピにある材料を買うため、わざわざ母の買い物についていくことにした。それなら一人で買うより、誰かに見られた時(恵介とか)にも安全だ。が、問題が出てきた。
「お父さんにも作ってくあげたら?きっと喜ぶわよ」
母の勘は恐ろしい。最初「珍しい」などといって、バレンタインだから友達にあげるのだと言ったら、お父さんの存在が出てきた。まあ、いいかと思った。
お菓子作りなんて未知との遭遇だと、お菓子作りのコーナーでもらす。すると母があれこれ説明してくれたおかげで、なんとかゲットできた。何故か他にも母はかごに入れていたようだったが、後で聞けばいい。
失敗したらまずいので、材料は多めに買っておいた。
今年のバレンタインは日曜である。よって恵介に会うとしたら、金曜日だろう。それか月曜。となると時間がない。


