その後は何を話していいかお互い分からず無言で歩く。

無言だけど、今はそれが心地いい。









「喬弥くん、ここまで送ってくれてありがとう」



喬弥くんは行ったとうり家まで送ってくれた。




「全然いいよ。
てか、俺の家と近くだったんだ」



耳を疑った。

今まで喬弥くんと会ったことがない。




「えっ」

「俺の家あそこ」




指を指した先は少しだけ離れた場所に建っている青い屋根の家。



「そ、そうだったんだ。」




こんな近くに住んでたのに会えなかったって…。




「じゃ、俺帰るな」

「あ、うん!」




自分の家に向かい歩き出す喬弥くんを私は止めた。



「喬弥くん!」

「ん?」



こちらを向いた喬弥くんに私は笑顔で手を振りながら



「ま、また明日ね!」

「…おう、明日な!」



喬弥くんも手を振りながらまた歩き出した。