それから1週間後。


またあんな長い時間真っ白な空間で
待つのかとうんざりしている俺を
母さんは家から引っ張り出し
検査結果を聞くため病院へ訪れた。


1時間ほど待ってから
「櫻井さん、櫻井雅貴さーん」
やっと診察室へと通された。


そこに座っていたのはまさに
医者といった感じでいかにも
頭の良さそうなメガネをかけた
若い男の先生。


すげえ頭良さそうだな、
俺とは遺伝子の質がちげーんだなあ


そんなくだらないことばかり
考えてた俺の思考回路は次の瞬間
医者の口から発せられた言葉に
よって一気に停止した。





「検査の結果...櫻井さんは肺の
ガンだと言うことが判明しました。
また若いこともあり進行も早く...」