「俺も世奈に渡したいものあるんだ」


そう言うと世奈は途端に
目を輝かせる。


「え!世奈がもらえるの!?」

「おう...これ」


そう言って差し出した
小さな袋を見て世奈は
不思議そうに首をかしげる。


「なあに?これ。なにかの...種?」



そう、これは忘れな草の種。

俺はふと通った花屋でこの種を
見つけ、花言葉を知った時
ひとつの決意とともにこの種を
世奈と植えにいこうと決めた。



「おう!忘れな草っていうんだ。
明日植えに行こーぜ!!!」






そして...明日別れを告げよう。