【短編】ひまわり畑の君へ

お母さんたちは、新しい相手を探してって言って。



友達は現実を見なよ、と厳しく叱られる。



私はちゃんと現実を見てるじゃん。



彼の帰りを待ってるじゃん。



またそんな1日が過ぎる。



「ねえ、いっしゃい」



お母さんに言われて、私は隣に座った。



「これね、あなたに宛てたものよ。ゆっくり読んでちょうだい」



差し出されたのは、少し黄ばんでいる白い箱。



中には、積み重なっている宛名のない手紙と。



私の大事なネックレス。



初めて現実を突きつけられた。