しかし戻ってきた彼の姿は、小さな箱の中だった。



それからというもの、彼がいなくなった世界をみんなが歩んでいく。



みんなが彼を置いていっても、私はずっと彼を待ち続ける。



桜が咲いて、散って。



あのひまわりも綺麗に咲いたのに、肝心の君は戻ってこない。



紅葉も過ぎて、雪が降り、また桜が咲いて。



そんな季節の繰り返しも、もう飽きちゃったよ?



隣に君がいないまま、私は1つ、2つと歳をとっていく。



いつの間にか君がいなくなって20年が経っていた。