部屋からオレの荷物が次々に投げ飛ばされると思い、オレはきつく目を閉じた。



しかし予想とは反対に、親父はガハッハ、と大きな口を開いて笑った。



「誰も反対だなんて言っとらん。それにそんな漢の姿を見せられたら、誰だって反対する気にもなれんじゃろ」


後でもクスクスと、控えめな笑いを聞こえる。


「2人の交際は認める。ただし、彼女のことを最高に幸せにするんじゃ」



そうじゃねーと許さんからな、と容赦ない一言。



親父はお袋と肩を組んで、グッと俺に向けて親指を立てた。



表情と言葉が全くあってない。



これが昭和と平成の差だ。