いかないで



「宗?どうしたの?」


考え込んでいて彩羽が話しかけてるのも気づかなかった。


「なんでもないよ」

頭を撫でると彩羽が気持ちよさそうにする。


猫みたい・・・。かわいすぎか・・・。


自分でも気持ち悪いくらいに彩羽にデレデレしてるな・・・。


われながら呆れる。



戻ってこないほうが彩羽を傷つけなかったかもしれない。


でも彩羽との一瞬は俺にとっての宝物になる。