幸せ。
私は游さんの腕の中で心からそう思った。
私たちは産婦人科を出ると、駐車場に止めてある車に乗り込む。
「由衣子ちゃんの体調が大丈夫なら連れて行きたいところがあるんだけど」
エンジンを掛けながら游さんは言った。
「体調は大丈夫ですけど、行くってどこへ?」
「実家へ」
「ご実家へ?」
「急で申し訳ないんだけど、僕もなかなか休みが取れないでしょ」
確かにそうだ。游さんは実家の病院を継ぐ準備をするためにさらに忙しくなってしまった。今日は私の病院に付き添うため無理に休みをもらったようだ。游さんはあえてそうは言わなかったけれど、私には分かっていた。
「本当なら、君にご両親へご挨拶に伺うのが先なんだけどいきなり今からってわけにはいかないよね。遠いし」
「そうだよね」
今から私の実家へ向かったら、到着するのは夜になってしまう。それに、両親には游さんのことは話していいない。いくら娘が結婚適齢期だといっても、突然妊娠と結婚を打ち明けたら困惑するに違いない。
「その件に関しては、早めに休みを調整するから待っていて欲しい」
「うん。ありがとう」
「だからいい? 今日このまま僕の実家に連れて行くよ」
「わかった」
と私は頷いた。游さんの事情も分かるし、出来るだけ早く永峯理事長にお会いしてご挨拶をしたいと思っていたから。
「よかった」
游さんは安堵しながらも、言いにくそうにこう続けた。
私は游さんの腕の中で心からそう思った。
私たちは産婦人科を出ると、駐車場に止めてある車に乗り込む。
「由衣子ちゃんの体調が大丈夫なら連れて行きたいところがあるんだけど」
エンジンを掛けながら游さんは言った。
「体調は大丈夫ですけど、行くってどこへ?」
「実家へ」
「ご実家へ?」
「急で申し訳ないんだけど、僕もなかなか休みが取れないでしょ」
確かにそうだ。游さんは実家の病院を継ぐ準備をするためにさらに忙しくなってしまった。今日は私の病院に付き添うため無理に休みをもらったようだ。游さんはあえてそうは言わなかったけれど、私には分かっていた。
「本当なら、君にご両親へご挨拶に伺うのが先なんだけどいきなり今からってわけにはいかないよね。遠いし」
「そうだよね」
今から私の実家へ向かったら、到着するのは夜になってしまう。それに、両親には游さんのことは話していいない。いくら娘が結婚適齢期だといっても、突然妊娠と結婚を打ち明けたら困惑するに違いない。
「その件に関しては、早めに休みを調整するから待っていて欲しい」
「うん。ありがとう」
「だからいい? 今日このまま僕の実家に連れて行くよ」
「わかった」
と私は頷いた。游さんの事情も分かるし、出来るだけ早く永峯理事長にお会いしてご挨拶をしたいと思っていたから。
「よかった」
游さんは安堵しながらも、言いにくそうにこう続けた。


