一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~


「……游さん」

 私は立ち上がりその場から立ち去ろうとした。けれど、游さんは私の腕を掴んでそれを阻止した。

「どこ行くの、由衣子ちゃん」

「離してください! 游さんは私のことなんて放っておいてくれればいいのに、どうして追いかけて来たんですか?」

「それは君が大切だからに決まってるでしょ?」

「うそ! じゃあ、あの人は誰なんですか? ピアスの持ち主ですか? 結婚も考えられない私なんかをかまっていないで早目にフッてください。その方がお互いのためです」

 私の言葉に游さんは困惑した表情を浮かべた。

「ちょっとまって、由衣子ちゃん。どうして君をふらなければならないのか、話が見えてこないんだけど。……まずはピアスの話を聞かせてもらってもいいかな」

「游さんの車の助手席に片方のピアスが落ちてるのを見つけたんです。これ」

 私は財布にしまっておいたピアスを游さんに渡した。