一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~


 エレベーターに乗り込むと、游さんはカードキーをかざす。どんどん上昇していくエレベーターは最上階で止まった。

「おいで」

 游さんは私の手を引いて長い廊下を進んでいく。重厚な部屋のドアを開けて中に入るとすぐに天蓋付きの大きなベッドに押し倒される。

「あの、游さん」

「ごめん、もう我慢の限界」

「でも、ワンピースは? それに、シャワーくらい浴びたいです」

「……そう?」

 渋々私を解放する游さん。少しすねたように、「じゃあ、それ脱いで」と私のスカートの裾を引っ張る。

「ちょっと待ってくださいね」

 私はバスルームでワンピースを脱ぎホテルのガウンに着替える。

「じゃあ、これ。お願いします」

 脱いだワンピースはそのまま游さんに渡してクリーニングに出してもらい、私はそのままお風呂に入った。
游さんも部屋にあるシャワールームで汗を流すって言っていた。私は広いバスタブにバスソルトを投入し、手足を伸ばしてお湯に浸かった。

「ああ、すごく、幸せ~」

 のんびりとバスタイムを堪能した私は、ベッドルームに戻る。すると、広いベッドの隅で游さんが眠っていた。日頃からハードな仕事をこなして疲れているんだろう。

なんだか起こすのはかわいそうだ。

私は游さんの隣に寝転がると、そっと目を閉じた。