一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~


「そうだね。でも思い出ならまたここで作ればいいよ」

 游さんは窓際に立つ私を抱きしめる。そして耳元でこうささやく。

「……好きだよ、由衣子ちゃん」

「私も好きです、游さん」

 言いながら游さんの背中に腕を回すと、游さん私を抱く腕にさらに力をこめる。

「苦しいです、游さん」

「……ごめん。なんていうか医者として体調のすぐれない君に手を出すのはいかがなものだと思うんだけど、キスだけで我慢するから許してくれる?」

「はい、もちろんです」

 私の答えを待って、游さんはそっと唇を重ねる。なんどかついばむようなキスを繰り返した後、名残を惜しむように離れた。

「物足りない」

 游さんは笑って肩を竦めながら、私をもう一度抱き締める。

「もう少しだけ、こうしていてもいい?」

「いいですよ。私もまだこうしていたいです」

 游さんの体温が心地よくて、安心できて、むしろ、抱き合っている方が私の体調も早く回復する気がする。