ものすごく畏まった拝謁を想像していた

あんなに気さくで、明るい方だとは…

正直、面食らった


会話らしい会話が、出来なかったような気がするが、気遣いだったように思う


帰り道



近藤さんと総司が先を歩く


「副長…?
聞いてええ?」

「おう」

「なんで…口づけしたん?」

「は?」

「芹沢さんは、お大事にやし
副長は、消毒やって言うてはったやん?
江戸のまじないかと思ったけど
皆せえへんやん?」

…本当、コイツにゃ困ったもんだ


「るせぇな…
俺もお前が好きだったんだよ」

「…え」

「総司にフラれたら、俺が拾ってやるよ」

「歳!やっぱり山崎君を!!」

「僕が烝を手放すわけないでしょ!
烝!!僕と歩こう!!」


山崎と総司の並んで歩く姿は、恋仲らしく


見ていて、和む


「総司が、大きくなったなぁと
なんだか、感慨深いなぁ」

「そうだな…ハナタレだったのにな」

「総司に想い人を持ってかれるとはな?」

「だぁーいいじゃねぇか!
俺は、山崎の主君だ!
それでいんだよ!」