【土方歳三】




山南さんの死をきっかけに山崎が記憶を
取り戻した


出会った頃より、人に対して壁を作るようになった

総司の事も避けている


西本願寺への屯所移転が決まった

部屋割りの話し合いが行われた

伊東さんを中心に話が進んだ


「あとは、山崎君の部屋ですね
ここと、ここどちらがいいかしら?」


「山崎」


シュタッ     「はい」


「お前の部屋だが…」

「要りません」

「だが冬場…」

「冬場は、また…いえ、どうにかします」





本人の希望ということで

部屋を与えることが出来なかった

冬場の事を考え、総司の部屋は一応

俺の近くにした



それから、すぐに引っ越しをした



思ったより汚くて、手入れをするところが多かった

山崎は、大工仕事が得意だから

屋根裏をまた、改造したり忙しいらしく

引っ越しの間、姿をあまり見なかった


少し屯所として、落ち着いた頃

試衛館の幹部だけでの集まりに

山崎が出席した


「どうにか天子様に会えそうですが
いかがなさいます?」

「すげっ!」

「本当かよ!!」

「静かにしろ!!
山崎…どういう段取りだ?」

「普通に御所の表門から、客として行きますが…何か?」


普通に入れるのかよ…


「あの…
もしも天子様がお許しにならなかったら…
その時は」

「何度でも頭を下げてやる」

「そうじゃなくて…
長らく任務を放棄していたので
罪に問われる可能性もあります
お許し頂けなかった場合…
新選組に余波がくることは、避けたい
どうか、私を捨てて下さい」

「ばぁーか
許してくれるまで、頭下げるっつってんだろ!!」

「いえ…
捨てて下さい
お願い致します」

「山崎君、君も新選組の一員
見捨てたりしないよ」


山崎は、深く頭を下げた


「もしも…
許して頂けたら…
相部屋に戻して下さい」


「天子様のところに僕も行きます!!!
いっぱいお願いします!!!」


急に元気に喋りだすなよ
総司の素直さを少し山崎と分け合えねぇもんかね


「んじゃ 三人で行くか」

「俺も行きたいなぁ」

「俺も」

「俺だって、お願いするぜ!」

「うむ 俺も」

「俺も!!」



結果







近藤さん 俺 総司 山崎 の四人


ゾロゾロ連れて行けるかよ…

斎藤まで駄々こねやがって…