【土方歳三】




「「すみません」」


朝の巡察の後、寄り道をして帰るとは聞いたが……

総司が帰って来たのは、山崎が帰って来ると言った夕餉前




「山崎君とバッタリ会いまして…」

「あの…ちょっと困ってまして…」



「で?」



「助けて貰ってしまいまして…
巡察の帰りって、忘れてまして
手伝いをして貰いました
すみません」

「いや、町娘さんが困っていると思ってね
山崎君とは知らずですよ?
上手く化けていたから…すみません」



お互いに具体的に何があったか言わない






「総司に規律を破らせる為におめぇに
休みをやった訳じゃねぇ
おめぇの休みの使い方をとやかく言うつもりはねぇが…
がっかりさせんな」

「はい すみません」


「総司 次、規律を破るなら
俺が納得するちゃんとした言い訳をしろ」

「はい すみませんでした」


「もういい… さがれ」




許してしまった




山崎は、いつもと変わらないが

総司は、わかりやすい



多分… 総司は、山崎が女だと気づいた




そして、山崎が女だから

ほっとけなくて…


いや…



もしかしたら…




総司も…






山崎も… 総司を…