【沖田総司】



僕が初めて人を斬って

今朝で、丁度一年



巡察の終わった後、現地解散し




僕は、四条大橋へ





まだ、早朝なので人はいないはず

そう思っていたのに


先客がいた


橋の上で、動かないその先客の女性が
放っておけなくて


「どうしました?」

「へ? …沖田?」

!!!山崎君!!!

「やっ ちゃうねん!
ちょっと、あのやな…心配いらんからな」

僕が、驚きすぎて無言だから

慌てて言い訳を考えたが、見つからなかったらしい…


「涼花… そちらさんは?」


僕は、急に現れた気配にビックリした
その人が山崎君を〝涼花〟と
女性の名前で呼んだことにも


「君ちゃん…やっ…その…」

「そうか!涼花の恋仲はんかいな?」

「「え」」

「まぁ こないなとこで、立ち話もなんや
家に行こか!」


全く、話を聞かない君ちゃんは

山崎君の元旦那さん

そして、四条大橋が二人の娘 菊の亡くなった場所

僕が、殿内を斬った数年前

君ちゃんと菊ちゃんが不逞浪士に襲われ

菊ちゃんが命を落とした

そして、悲しむ山崎君を置いて

家を出た君ちゃん