「え?あの人京に来てるの?
うわぁ…ヤダヤダ!!!」

試衛館の幹部で、話しをしている時

斎藤が、二度も助けて貰った

永倉が、只者じゃない

と言い出したことから、皆が興味を持った

しかし、沖田は毛嫌いして話題に入ることすら嫌がる


「珍しいな?総司?
そんなに嫌がるなんてなぁ?」


局長 近藤勇が、腕組みして
沖田を見やる


「僕を女子顔だって言ったんです!」

「沖田が彼を女子顔って、言ったからだろう」


斎藤が呆れた


「会ってみてぇな…
斎藤、明日 俺と町に行くぞ」



黙って聞いていた副長の土方歳三が
ニヤリと笑い、斎藤を誘った


「へぇ~ 土方君が、会いたいだなんて
これまた、珍しいですね」


チャキッと眼鏡をあげ、土方を冷やかしたのは
副長 山南敬助だった




「そんなに綺麗な顔だったのか?」

永倉に聞く、原田左之助

「あぁ 見惚れるくらいにな!」

「へぇ!二人を巻くような薬売りか…
なんか… 怪しいな」

そう言ったのは、藤堂平助

「でしょ!?怪しいですよねぇ-!!
信用できません!」


急に声を荒げる沖田に



「おもしれぇじゃねぇか
俺は、仲間に入れようと思っている
見張るにしても、近くの方がいいだろ
そいつの事は、俺がすべて責任持つよ
クックックッ」



土方は、楽しそうに言って笑った



〝笑った…〟



幹部らが、土方を物珍しく見た