【山崎烝】






煩い……


なんで、いっつもこんなんやねん……



土方さんは、声が大きいし

総ちゃんは、子犬みたいやし


あれ? 総ちゃん?




重い瞼を薄ら開けた



土方さんと総ちゃん



あっ……



海の香り……




総ちゃん、こっち向いて……



ねえ?





繋がれた左手に力を入れた



「え?
……ええ?」


手を見て、その後わての顔をジロジロ


「クスッ おはよ」

「烝… おはよう」


「山崎…」


「二人とも……ふふっ 煩いから」

「こっ 近藤さん呼んでくる!!」


土方さんがあんなに慌てているのは

出産の時以来やろか…


「烝 僕ね…」

「総ちゃん……会いたかった」


にやけすぎやと思うけど

総ちゃんに会えて、嬉しいんや


「総ちゃんに、会いたかった」


「僕も、烝に会いたかったよ
ごめんね……酷いこと言って
全部、本音じゃないからね!」


「約束……おおきに」



総ちゃんに、見取られるんやったら

怖いこともないな


総ちゃん、おおきに