【山崎烝】



吉村と危険を知らせる為

総ちゃんの所へ向かう途中

「うぐっ」


胸の痛みで、動けなくなった

吉村に走って貰い


痛みの治まるのを待つ


ようやく動けるようになったとき


近藤さんが撃たれたと聞き

治療へ向かう

応急処置をして、副長と伏見奉行所で

合流する為向かう



「山崎君は、何してたの?
なんで、撃たれたりするの!?」


「山崎君、なんで守ってくれなかったの」




合わせる顔がない

何も出来なかったんだから…




屯所に戻ると門前にいたのは

「番頭はん?」

「おお!君菊!!よかった会えて!!
実はな…」




久しぶりに会えた番頭からの

恐らくは、最後のお願い



それを聞くことにした






「副長 明日の夜
君菊に指名がありまして
番頭とも話して、これが最後の仕事だろうから、行こうと思いますが
そのまま、置屋で休ませて下さい」

「わかった
近藤さんと総司を明後日の朝大阪に移す
見送りに間に合うように
帰ってこい」

「わかりました」











「君菊 久しぶりだな」

「お久しぶりです
どうしてこのように危険なマネを?」


とある旅籠


目の前にいるのは、徳川慶喜様

君菊を気に入ってくれていることは

承知していたが、世がこれほど乱れ始めているさなか

たった一人で、この旅籠にいるなんて


「君菊」


慶喜様が切ない声色で呼ぶ


「はい」


「抱かせてくれ」